弊社が株式会社インプレスできるシリーズ編集部との共著にて制作した特別版「できる Chromebook から始まるDX」の内容をもとに、デジタルトランスフォーメーション(DX) を実現するための方法を、Chromebook 活用の具体的なシーンや企業事例とともにお伝えする本連載。
最終回となる今回は、Chromebook を活用してDXを推進した企業事例をご紹介します。
「製造業」「建設・不動産業」「小売業」「飲食業」の業界別に分け、業務や組織がどのように変化したのか具体的にお伝えします。
前回までの連載記事はこちらからご覧ください。
- 第1回「Vol.1|Chromebook を使えば気軽にDXを始められる! ~DXのおさらいと実現に向けた3つのステップ~」
- 第2回「Vol.2|Chromebook を使えば気軽にDXを始められる!~『新しい働き方』の第一歩 身近な業務を効率化する便利な機能~」
- 第3回「Vol.3|Chromebook を使えば気軽にDXを始められる! 〜IT管理者の業務負担を軽減!端末の設定管理とセキュリティ対策を設定画面をもとに解説します~」
- 第4回「Vol.4|Chromebook™ を使えば気軽にDXを始められる! 〜マネジメント層が知っておくべきDXのメリットと創造力を発揮する組織づくり~」
目次
おさらい】DXにおいて Chromebook を活用する4つのメリット
本連載では、これまで様々な角度からDXについてお伝えしてきました。
DXを進める際の初めの一歩は、社員1人1台端末環境を整えることです。
その際、なぜ Chromebook がおすすめなのか、改めてポイントをお伝えします。
▼Chromebook の機能について詳しくは第1回の記事をご覧ください
DXにおける Chromebook のメリットは4つです。
- シンプルな構成で業務遂行に十分な性能をもつ
- 多層防御による高いセキュリティ
- 高速起動で動作も早い
- 一括管理が容易で運用が簡単
4つのメリットを持つ Chromebook が、特に活躍するシーンをご紹介します。
業界別の具体的な活用例と合わせてご確認ください。
- シーン① 現場の従業員への端末支給
Chromebook はセキュリティレベルが高く、一括管理が容易なため、管理・運用にかかるコストを抑えられます。そのため、今まで端末の支給ができなかった現場などにも、1人1台端末を導入できます。 - シーン② アナログ資源のデジタル化・クラウド化
Chromebook と Google のサービスを活用すれば、書面や図面などのアナログ資源を簡単にデジタル化・クラウド化できます。 - シーン③ 遠隔地コミュニケーション
Google Workspace™ の Google Meet™ や Google Chat™ といったコミュニケーションツールを活用すれば、拠点間やテレワーク時の就業場所、作業現場が繋がり、コミュニケーションが活性化します。 - シーン④ ナレッジの共有
コミュニケーションツールや Google ドライブ™ を活用すれば、ナレッジの共有も簡単にできます。例えば、エース社員や熟練技術者のスキルを動画で保存して共有し、社員教育の資料にするなども実現できます。
事例① 製造業のDX|紙資料のデジタル化や在庫データのクラウド共有で業務スピードアップ
【ケース1】紙資料のデジタル化で問題発生時の解決スピードアップ
Before:膨大な紙資料があり、必要な情報に中々たどり着けない
製造現場では、指示書作成やスケジュール管理、製造記録などが全て紙ベースで行われていました。膨大な量が蓄積されていたため、問題が起きた時に必要な資料を探し出すのが大変でした。
After:高いセキュリティを担保しながら、素早く必要な資料にアクセスできる!
製造現場に Chromebook を導入し、紙資料をデジタルデータ化して Google ドライブに保存。現場で問題が起きても、すぐに Google ドライブで検索して必要な情報にアクセスできるため、対応スピードが向上しました。
【ケース2】在庫データをクラウド上で共有して受発注のスピードアップ
Before:集計に時間がかかり、最新情報がわからない
出荷現場の在庫チェックを記録した紙資料を本社へFAXした後、受注データと突き合わせていました。そのため、数字が合わなかった際の原因究明と修正作業に多くの時間を費やしていました。
After:Chromebook で現場から素早く最新情報を共有
出荷現場に Chromebook を導入し、在庫情報を現場で直接入力することにしました。
入力データとなる Google スプレッドシート™ を本社と共有することで、作業ロスやコミュニケーションロスを大幅に削減。さらに、リアルタイムで在庫を把握できるため、受発注業務もスムーズになるなど、現場だけではなく会社全体で業務効率化が進みました。
事例② 建設・不動産業のDX|キオスクモードと社内SNSの活用で確認作業をスムーズに!
【ケース1】キオスクモードで本社の情報を建設現場でリアルタイムに確認
Before:建設現場と本社との情報のやりとりがアナログのまま
建設現場からの日報はFAXで送信されたものを確認し、出入り業者のスケジュールは現場にあるホワイトボードで管理するなど、情報の管理と確認手段が煩雑化していました。
After:デジタルな情報共有で現場と本社の状況をスムーズに把握
Chromebook を現場に導入し、日報は社内SNSの Google Currents™(※)にアップするように変更。業者のスケジュールは Google カレンダー™ に登録し、Chromebook のキオスクモードで現場のモニターに表示することで、本社の情報共有と確認がスムーズになりました。
※2023年に Google Currents はスペースへ移行する予定です。詳細は下記サイトをご確認ください。
https://support.google.com/googlecurrents/answer/11203022?hl=ja
【ケース2】1人1台端末で作業の停滞をなくして業務全体を効率化
Before:共有パソコンで業務が滞り、外出先と会社の無駄な往復も
共有パソコンで物件情報などの書類を作成・印刷し、客先へ持参していました。複数名で使うため、パソコン利用のための順番待ちが発生することも。さらに、資料を作成するためにわざわざ外出先から事務所に戻る必要がありました。
After:1人1台端末で、すべての業務効率が改善
Chromebook を1人1台導入して、外出時にも持ち出せるようにしました。書類の作成・印刷がスムーズに行えるようになったのはもちろん、客先での Chromebook を使ったプレゼンテーションも可能になりました。
事例③ 小売業のDX|Chromebook 導入で店舗売り上げアップと拠点間の移動費削減
【ケース1】拠点間の情報共有で店舗運営を効率化
Before:各店舗の詳細な状況を把握できず、売上に偏りが発生
店舗の販売ノウハウがほかの店舗に共有されず、売上に偏りが出ている状況でした。本社でも各店舗の詳細な状況を把握するのに時間がかかっていました。
After:情報格差がなくなり、効率良い店舗運営が可能に
各店舗に Chromebook を配備して、社内SNSの Google Currents で売上の高い店舗のディスプレイやチラシなどを写真で共有。店舗間の情報共有やコミュニケーションが活性化され、売上の高い店舗の事例を参考にすることで、他店舗での売上がアップしました。
【ケース2】クラウドの一括設定で大規模導入も円滑に
Before:テレワークのための業務環境アップデートが間に合わない
古い端末を使用していたため、セキュリティ上の懸念からテレワークなどの新しい働き方に対応できない状況でした。さらに、店舗数が多く、新しい端末をどう配備するかにも苦慮していました。
After:容易な一括設定で全社展開を実現し、店舗間の移動費を削減
セットアップが簡単な Chromebook を一斉導入しました。セキュリティが担保されたことで、社外での利用も可能になりました。各店舗へ配備しながら、エリアマネージャーやバイヤーには1人1台体制を実現してビデオ会議ができるようにしました。会議のための拠点間移動が大幅に削減され、移動費が削減できました。
事例④ 飲食業のDX
【ケース1】キッチンやホールでの情報確認で、臨機応変な対応が可能に
Before:情報を得るためにわざわざ現場から事務所に戻っていた
売上や他店舗の情報、新メニューなどを店舗ではすぐに確認できず、本社から新しい情報が送信されるたびに事務所に戻る必要がありました。
After:現場からスムーズに必要な情報にアクセスできるように
事務所だけではなく、各店舗のキッチンやホール、レジなどの現場に、複数台の Chromebook を導入しました。これにより事務所に戻ることなく、必要な情報にいつでもアクセスできるようになりました。
また、店舗の状況を速やかに本社と共有できるようになりました。
【ケース2】世界中で動画とマニュアルを共有し、食文化を広める
Before:技術の伝達に多くの時間と労力がかかっていた
グローバルに展開する企業では、世界中の店舗に日本の食文化を広めようとするも、調理技術を伝えられる人が限られているため、各店舗への共有に時間がかかっていました。
After:厨房でマニュアル動画を見てすぐ実践できるように
厨房に Chromebook を導入して、調理動画を Google ドライブで共有。職人の技など、非言語での情報を直感的に伝えられるようになりました。さらに、Google スライド™ で作成した接客マニュアルを展開して、全世界で同じ文化・技術を共有できるようになりました。
一歩ずつ進めることがDX実現の鍵となる
今回は業種別に分けて企業事例をお伝えしました。
DXを実現するためには、1人1台端末の環境整備と身近な業務のデジタル化からスタートし、1つずつ変化させていくことが大切です。
どのような業務からDXを進めていけばよいのか、DX推進でどのような変化が起きるのか。自社に当てはめた具体的なイメージが広がれば幸いです。
※Chromebook、Google Workspace 、Goole Meet、Google Chat、Google Currents 、Google ドライブ、Google スプレッドシート、Google カレンダーおよび Google スライドは、Google LLC の商標です。
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