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【実践編】Google Workspace 「検討・導入」フェーズで押さえるべき重要ポイント・陥りがちな事例を解説

前回の記事では、Google Workspace(旧 G Suite)によって得られる「4つの価値」を紹介しました。今回は実践編として、株式会社ストリートスマート(以下、弊社)がこれまで2,500社以上の支援を通して蓄積してきた具体的なノウハウを公開。Google Workspace を導入する際に押さえるべき重要ポイントや、陥りがちな事例などを解説します。

▼4つの価値とは
 ①高い生産性
 ②革新性
 ③協調性
 ④優秀な人材の獲得と保持
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【実践編】Google Workspace 「定着」フェーズで押さえるべき重要ポイント・陥りがちな事例を解説

「検討・導入」フェーズ、押さえるべき3つの重要ポイント

Google Workspace を導入する際、単に「ITツールを導入する」という認識では、享受できる価値が一部に留まってしまいます。ここでは、弊社が支援させていただいたクライアント様の事例と共に、「検討・導入」フェーズにおける押さえるべき重要ポイント3つを解説します。

重要ポイント 1:Google Workspace で実現したい働き方を明確にすること

まず重要となるのが、Google Workspace で実現したい働き方を明確にすることです。

何事も、第一ステップとしてゴールを明確にすることが重要です。たとえ導入のきっかけが「システムの契約切れによる代替」だったとしても、検討する段階であらためて実現したいゴール(働き方)を明確にする必要があります。

例えば、貴社のコーポレートビジョンと Google Workspace の活用を結びつけることで、実現したい働き方を策定する方法や、貴社が抱える課題(テレワークがうまくいっていない、部門の横連携ができていない etc…)を抽出することで理想の働き方を明確にしていく、といったアプローチも有効です。

【クライアント様 事例】

〈ビジョンベースで考えた事例〉
小売業様:
「現場から発明をしていく」というビジョンを掲げられていたため、ビジョンベースで検討することに。これまで店舗同士の情報共有がタイムリーでなかったため、Google Workspace によってタイムリーな情報共有とフィードバックを行えるようすることで、現場同士がコラボレーションし新たなクリエイティブが生まれる働き方を明確にしました。

〈新しい業務プロセスを考えた事例〉
家電量販店様:
数百店舗の中から、大中小それぞれの規模の代表的な店舗にお伺いし、店長様に業務や課題をヒアリング。店舗規模による業務や課題を理解した上で、Google Workspace で実現できそうな新しい業務プロセスを提案し、働き方を策定していきました。

重要ポイント 2:実現したい働き方を視覚化し、共通認識をもたせること

2つ目が、実現したい働き方を視覚化することです。

自分たちの働き方がどのように変化するのか、業務のどのシーンでどう活用するのかなど、誰が見てもわかるように具体的に視覚化することで、本質的な活用に繋がります。

また、従業員の皆様に「その働き方を実現させたい!」と思ってもらうことが重要です。視覚化することで、全員の認識合わせだけでなく、活用が定着するまでの時間を圧倒的に短くすることができます。

【クライアント様 事例】

システム開発企業様:
営業部門における実際の業務の中で、Google Workspace の効果が発揮できそうなシーンを洗い出し、可視化。活用するツールだけでなく、そのツールを使用する意図、関わるメンバーなど、細かいところまで可視化していき共通認識となるようにいたしました。(以下の概念図は、案件把握から初回提案までの働き方を可視化した例)

営業の業務シーン - 案件把握から初回提案まで

重要ポイント 3:導入は会社の根本思想に基づき進めるべきもの。そのため、経営層を巻き込むのが有効

最後のポイントは、経営層を巻き込むことです。

システム導入は、情報システム部門で進めるのが一般的です。しかし、Google Workspace の導入は単なるシステムの導入ではなく、理想の組織や働き方を叶えるもの。そのため、人事制度や会社の文化などの根本思想と関連づけて考える必要があります。

また、Google Workspace による4つの価値を享受するためには、単発ではなく継続的なリソース投入が必要です。そのため、経営陣に Google Workspace への移行の目的や意図を本質的に理解していただくことは必須であり、活用の後ろ盾になっていただくことが重要です。

【クライアント様 事例】

ヘルスケア企業様:
プロジェクト開始時から、Google Workspace を活用した働き方の変革を念頭に検討されていましたが、経営陣を巻き込むことで活動を最大化することをご提案。弊社より直接経営層の皆様にご説明させていただくことで Google Workspace 導入の意図を理解していただき、会社の根本思想も関連づけた計画を策定していきました。

以上が、「検討・導入」フェーズで抑えておくべき重要ポイント3つです。
これらを抑えていないと活用が促進されないだけでなく、例えば「メールしか使っていない」など、単なるツールの置き換えになりかねません。結果、Google Workspace による価値が得られないため、元のやり方に戻ってしまい当初の目標や目的を達成することができません。

「検討・導入」フェーズで陥りやすい事例とは?

ここでは、「検討・導入」フェーズで陥りがちなあるある事例を解説します。これから導入を考えていらっしゃる場合、ぜひここでの内容を回避していただけたらと思います。

あるある 1:「方針・計画」を飛ばして、ツールの導入だけ進んでしまう

よくある事例として、導入支援(Google Workspace の設定などテクニカルな部分)だけが先に進んでしまうパターンです。

前述のポイントでもお伝えしたように、Google Workspace の導入は他のシステムと違い、単なる木の植え替えではなく、土から耕していくことが重要です。しかし、ツールの部分だけを先行して考え、働き方や文化などはあまり考慮せず進んでしまう傾向があります。

あるある 2 :情報システム部の視点だけで考え進めてしまう

導入に関わるのは主に情報システム部のため、情報システム部の視点だけで検討し、 Google Workspace の設定を決めてしまうパターンです。

本来は実現したい働き方を叶えるための設定・活用であるべきですが、リスクや大変さだけを考えてしまい、例えば「Google ドライブは社外と共有しない」など、制限をかける傾向にあります。

Google Workspace はチームで働くためのツールであり、生産性が高い理想的な働き方を実現するための導入だということを念頭に、各部門の業務内容や働き方を把握した上で検討する必要があります。

あるある 3 :導入時、ユーザーにきちんと教育していない

導入時によくあるケースとして、利用者にきちんと教育をしないパターンや、立派なマニュアルを配りスタートしたものの、それだけに留まってしまうパターンです。

導入する際は、実際の操作方法はもちろんのこと、働き方がどう変化するかなど根本の意識づけに対する教育が非常に重要です。

例えば、「Google ドライブは検索して業務データを探すことができる」ということを知らず、従来の働き方のまま、従来のファイルサーバーのような使い方のままで、ドライブのフォルダ仕分けに時間をかけるなど、せっかく導入しても4つの価値を享受できずもったいないということが起こりがちです。

あるある 4 :導入後、数年経っても「全然使えていない」

導入時にしっかりと教育していないと起きるケースです。

従業員それぞれが我流で利用を進めてしまい、一部のツールだけの活用に留まったり、使えている人と使えていない人のギャップがどんどん開いたりと、後からの打ち手も苦労してしまいます。

Google Workspace は“全員が使いこなすこと”で4つの価値が手に入ります。ただ単に従来のグループウェアの置き換えと捉えて導入しただけでは、こちらの4つの価値は手に入りません。

【クライアント様 事例】

教育に関して:
導入規模が大きい場合、「どれくらいトレーニングをすればいいか?」とご質問をよくいただきます。弊社では、ユーザーの10%のメンバーを Google Workspace の活用推進者として選出していただき、そのメンバーに重点的に教育することで、推進者から周囲に浸透させていくスタイルをおすすめしています。
推進メンバーは、各部門や拠点に1名ほど。ITリテラシーが高くなかったとしても、業務プロセスを変えたり周りを巻き込めたりする人を選抜するのがオススメです。

Google Workspace の導入は、スタート地点が肝

今回は実践編として、Google Workspace を検討・導入する段階での重要ポイントと、陥りがちな事例を解説しました。

ITツールの単なる置き換えではないこと。
働き方や文化など、会社の根本から考え変革する必要があること。
全員が活用してこそ、大きな価値を発揮すること。

Google Workspace で得られる4つの価値は、貴社にとって大きな財産となります。今回の記事が少しでもお役に立てましたら幸いです。

▼Google Workspace が提供する「4つの価値」とは?
Google Workspace だからこそ実現できる協働的で生産性の高い働き方 ~効果的な活用で組織が獲得できる 4 つの価値とは? ~

▼「定着」フェーズはこちらからご覧いただけます
【実践編】Google Workspace 「定着」フェーズで押さえるべき重要ポイント・陥りがちな事例を解説

Google Workspace を効果的に活用できる組織となるためのヒントをご覧ください

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

最後に、さらに実践的に「Google Workspace を活用した働き方の変革」に取り組みたい担当者様に向けて、2つのコンテンツをご用意しました。

私たちストリートスマートは、これまで多くの企業様の働き方の変革を Google Workspace によってご支援させていただきました。そのノウハウをこのコンテンツには凝縮しております。なお、どちらも無料でご利用いただけます。

多くの企業様の組織変革のお役にたてましたら幸いです。

Google Workspace 活用の実践コンテンツ

eBookダウンロード「【Google Workspace の効果的な活用へ向けた解説書】価値獲得のための 4 ステップとは」

Google Workspace の活用で得られる 4 つの価値と、獲得へ向けたステップとは?

この冊子は、私たちのこれまでの Google Workspace の効果的な利用をご支援してきた知見・ノウハウをまとめたものです。
組織・スタッフの生産性向上の使命をお持ちの方であれば、”そうだったのか!” とひざをたたいていただける内容もきっと含まれていると考えております。

ぜひ、お読みいただき、貴社での Google Workspace のさらなる効果的な利用に結びつけていただけましたら幸いです。

Google Workspace だからこそ実現できる組織・スタッフの生産性向上
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Google Workspace(旧:G Suite)の導入・活用促進に関するご相談はストリートスマートへ

当サイトを運営する株式会社ストリートスマートは、2014年に日本初の Google トレーニングパートナーとして認定され、Google Workspace を活用したワークスタイル変革の支援に関して Google から4度の表彰を受け、2,500社以上の企業様への支援実績があります。

各種お申込み、ご相談等はお気軽にお問い合わせください。

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