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ワークスタイル変革コラム

【ワークスタイルラボ】フレキシブルデー誕生秘話?制度導入の葛藤と変遷

  Master Appsの運営会社である株式会社ストリートスマートでは、ワークスタイルラボ(以下、ラボ)というチームが存在します。その名の通り、ワークスタイルについて日々研究し、実際に自社において検証、その後レポートやセミナーとしてみなさまに成果を発信しております。

本日は、ラボによって生まれた制度である、「フレキシブルデー(旧NO出社デー)」の誕生秘話についてご紹介したいと思います。

フレキシブルデーとは

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  フレキシブルデーとは、「時間・場所・業務量を問わず働ける日」です。
現在は、月に3回取得することを奨励し、あるチームの2014年10月〜2015年9月の年間平均取得率は40%ほどでした。
(入社6ヶ月以内の従業員も含めたデータです。※入社後6ヶ月間は、業務や環境に慣れていなかったりするので、上長と相談の上、取得ペースなど決めています)

類似の制度、フレックスタイム制について

  フレキシブルというと、フレックスタイム制という言葉が浮かぶかもしれません。これは、
1ヶ月以内の一定期間の総労働時間を労使間で決めて、その範囲内で始業と就業時間を従業員自身が決められる制度で、1988年より労働基準法に導入が認められています。

  具体的には、コアタイムと言われる必ず就業しなければならない時間さえ出社していれば、指定されたフレキシブルタイム内で出退勤の時間を自由にしていいですよというものですね。

  かなり知名度はあると思われますが、実際はどのくらい取得されているのかという数値を見てみますと、、

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出典:厚生労働省「平成27年就労条件総合調査の概況」、第7表 変形時間労働制の有無、種類別採用企業割合より一部抜粋

全体で見ると、フレックス制を導入している企業はわずか4.3%であることが分かります。また、平成23年〜27年の推移を見ると緩やかですが、減少傾向にあります。
実際にはまだまだ導入、活用が進んでいるとは言えないのではないでしょうか。

※「他国のフレックスタイム制の実情レポ!」も今後掲載予定

  さて、上述のフレックスタイム制などは、子育てや介護などで時間的制約がある場合や、時間単位での業務の評価が適していない、例えば技術や研究職などに検討されるものではないでしょうか。

  弊社では、平均年齢が低いこともあり、まだ実際に産休・育休を取得した社員はいません。(家族の介護でリモートワークの形式をとった社員はおりますので、別途レポートとしてご報告します!)よって、どちらかというと、アイディアなどを生む時間単位では図り難い仕事を、効率よく、かつ心身健康な状態で取り組んでほしいという思いから、フレキシブルデーの構想が持ち上がりました。

新しい制度導入、当初は反対の嵐、、ポイントは「決め」

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  その名も、「NO出社デー」(はい、当初はフレキシブルデーという名ではありませんでした。その変遷は後述します)。
  NO残業デーという言葉があるならば、「NO出社デー」があってもいいよね!ということで命名。
  当初は本当に枠組みがなく、出社しなくていい、ということ以外は「あくまで各人の判断と責任にゆだねる」というざっくりしたものでした。ルールで固めてしまうと、かえって、最大限のパフォーマンスを引き出すための制度として相応しいものではなくなってしまうという思いがあったからです。

  とはいえ、ご想像に難くなく、反対もありました。むしろ、ラボメンバー皆、反対しました。笑
・会社に出社することが当たり前という感覚
・いままで続けてきた自分の生活リズムの方が楽だ、という声
・自由と言われてもカフェで仕事してもいいの?実際仕事してなかったらどうするの?不調和が生まれるのでは…という不安

  やはり新しいことをはじめるとき、可能性を感じわくわくすることもあれば、どうなるのか不安が勝ってしまうこともあります。しかし何事もやってみなくては分からない。はじめなくては、始まらない。

  そこで、ラボでもまずは、3ヶ月間をお試し期間とし、3日間取得するように「決め」ました。

  こういう時は、「決め」が大事ですね。仮説が立てられるものに関してはもちろんすべきですが、それ以降はまずえいやっと「決め」て動いてみましょう。

  まずはお試し期間ですから、うまく行かなくてもよいのです。上手くいかなければその都度、メモ書きを残したり、社内メンバーとの共有チャットなどで随時感じたこと、困ったことを残していきます。

いざ新しい制度のお試し期間をスタート!&改善のステップへ

  最初の3ヶ月で続々とあがった声はこちら
1. 電話での問い合せの担当をどのようにするか(一部の人に偏らないようにすべきだ)
2. カフェでの勤務の際、手当などは支給してもらえないか
3. 取得する際、どこまで(社長、上長、チームメンバー、、など)確認すべきか
4. どこまで自由でいいのか(時間、場所、やってはいけないことなどはある、、?)

  そこで、こんな声を受けて、議論を重ね、改良していきました。

1.と3.へのアプローチ

事前にチーム内でこの日にフレキシブルデーを取得して大丈夫か(出来るかぎり前日までには必ず)口頭やグループチャットで⑴確認し、⑵共有のカレンダーにも記載する
⑴でチームメンバーに告知
⑵で社長や他部署の上長にも告知

2.へのアプローチ

  カフェでの勤務の際、手当などは支給してもらえないか
→1日1000円を上限に、経費で精算できるようにしました。
この1000円で、カフェをはしごしてもいいし、昼食代に使用しても構いません。

4.へのアプローチ

  これがもっとも議論を呼ぶことになりました…。

どこまでルールを定めるべきか

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  そもそもルールを定めず、自由に選択し、責任を持って仕事に取り組んでほしいという思いでスタートしたものの、結局ルールで縛られては本末転倒だと、この4.に関しては非常に頭を悩ませました。議論としているうちに、取得率が下がり、その間新しく従業員が参画したが、制度の不明瞭さにより混乱も…。

  ここは、会社が何を実現したいのか、その方針などさまざまな要因によると思います。あくまで制度づくり、を目的化せず、当初どうしてこのような制度の構想が持ち上がったか、何を達成すべき目的としたか、という点からぶれないよう慎重に議論を進めることが重要です。

  弊社では、「実現したいのは、時間単位では測れない業務が多いので、最大限のパフォーマンスを発揮すること。そのために自身が選択し責任をもって業務にあたってほしい」という当初からの思いに基づき、「時間や場所、業務量などを規定しないなら、’規定しない’と明記することにしよう!」となりました。はっきりと方針を明記することで、取りやすさが増しました。そこで、「NO出社デー」という言葉も、出社しないだけという限定的なイメージをさせてしまうことから、現在の「フレキシブルデー」に改名も行ないました。

まとめ:制度づくりは、「決め」と「目的をぶらさない」が重要

  一時、取得率の衰退したフレキシブルデーですが、現在は徐徐に取得する従業員が増えてきています。「病院に薬を取りにいく為に、業務時間を調整できた」「引っ越しの際の転入届を提出するために役所へ行き、そのまま近くのカフェで勤務した」「朝、体調が優れなかったのでひどくなる前に、自宅で業務量を調整しながら勤務した」など前向きに取得して、効果を得ている声も聞かれるようになっています。

  制度をつくっていくには、まず「決め」て動いてみること。
組織の規模や体質によっては、とても難しいことに思われるかもしれません。しかし、個人やチームや部署など、働きかけられる単位からでも構わないでしょう。まず「決め」て動いてみることをおすすめします。

  そして、制度を精査していく過程で最も大事なのは、「目的をぶらさないこと」です。この目的もそれぞれによりますが、のちのち形骸化した制度になってしまったり、誰にも支持されない制度を生み出してしまわぬよう、意識してみてください。

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